Vol.222 / 2024.7

お二人はミュージカル『テニスの王子様』（テニミュ）で越前リョーマを演じられていますが、お互いの印象をお聞かせください。

今牧

まず一番最初に「歌が上手な方だ」と思いました！ ミュージカル『新テニスの王子様』Revolution Live 2022で「SAMURAI」を歌ったのですが、参考にと資料としていただいたのが奨悟さんの「SAMURAI」の映像で。ずっと聴いていたので、あの当時「SAMURAI」を歌う時は、奨悟さんが常にこの辺（頭上や背後を示しながら）にいました。笑

阪本

嬉しい！ 当時はすごく楽しんでやっていました。1回聴くと耳から離れないぐらいキャッチーでかっこいい曲ですよね。息継ぎが大変だった記憶があったり、真田に担がれてポーンと吹っ飛ばされるアクション的な演出もあったりしたので、体力面でも鍛えられた曲でした。
今牧くんの印象は散々言われているかもしれないですけど、フレッシュで可愛い！ …気持ち悪かったらごめんね！笑

今牧

そんなことないです！ 嬉しいです！

阪本

僕からすれば本当にフレッシュに見えていて、リョーマを演じているから少年みたいな印象があるのかもしれないですね。

テニミュは昨年20周年を迎えましたが、その歴史を感じる瞬間はありますか？

阪本

僕はテニミュ1stシーズンの青学(せいがく)4代目ですが、そこから数々のリョーマが生まれ、全国優勝まで行ったら一区切りなのかなと思ったら、気が付けば2ndシーズン、3rdシーズン、そして4thシーズンに入って…。20年以上ずっと人気が絶えることなく、お客さまに求められ続けていることは本当にすごいなと思います。

今牧

テニミュ4thシーズンのお披露目会では、オープニングでこれまでのテニミュとともに今牧輝琉が育ってリョーマになる、という映像が流れたんです。そのときに、大きな作品を背負っているんだなと感じました。また、その映像では、1stから3rdシーズンまでのダイジェストも含まれていて、それを見たときに一番歴史を感じましたね。
そして新テニミュ（ミュージカル『新テニスの王子様』）でテニミュOBの方々と共演させていただいたときにも、改めてすごく歴史のある作品なんだな、と思いました。

2024年はネルケが30周年を迎えます。これまでにお二人がご出演されたネルケ作品の中で、特に印象に残っている作品はありますか？

今牧

やっぱりテニミュシリーズには4年間出演してきたので、テニミュがない人生の想像がつかなくて。もはや印象を超えて人生の一部という感じです。僕は部活をやってこなかったんですが、だからこそ部活のような感じでテニミュに出演できたことは本当に嬉しかったですね。
まほステ（舞台『魔法使いの約束』）は僕が成長するための作品だったなと思います。まほステや新テニミュは多くの先輩方が出演されているので、勉強プラス楽しさがあり、どの作品も印象に残っています。

阪本

僕もテニミュは特別な青春の1ページでした。当時はリョーマという存在が自分の分身という感覚があって…。

今牧

（何度も頷く）

阪本

それは1年を通して同じ役を演じ続けるからだと思いますが、切っても切り離せない自分の一部のような、リョーマと心も体も繋がっているような感覚があったので、卒業するときはすごく泣きました。笑　年間を通して同じ役を演じ続けるのは役者としても珍しいことだと思うので、14、5歳にして貴重な経験ができました。
そしてミュージカル『刀剣乱舞』（刀ミュ）は俳優をやっているだけではなかなか触れられない、歌、ダンス、お芝居、殺陣といった色んな要素が盛り込まれている作品なので、自分が磨かれている・鍛えられているという感覚がありますね。僕は芸能活動を一度お休みした時期がありましたが、そこからまた舞台に帰ってきて最初に出演した作品でもあるので、刀ミュは大きな転換点であり、思い入れがある作品です。

『ネルフェス2024』は作品の垣根を越えて豪華な出演者が一堂に会する夏祭りのようなイベントですが、楽しみにされていることはありますか？

阪本

個人的には観たいなと思っていたコンテンツを観られるのが楽しみです！ 『ヒプノシスマイク -Division Rap Battle-』Rule the StageやMANKAI STAGE『A3!』だったり、映像で拝見したりお話を伺ったりしていた作品に実際生で触れられるのはすごく嬉しいなと思います。

今牧

お会いしたことはないけど、僕が一方的に知っている方々にお会いできるのは楽しみです。そして奨悟さんと同じで、本編を全て観ることができるわけではないですが、これまで観たくても観られなかった作品の雰囲気を一緒に舞台上で感じられるのもすごく楽しみだなと思います！

最後に、『ネルフェス2024』ご出演にあたっての意気込みをお聞かせください。

阪本

僕は刀ミュの「和泉守兼定 堀川国広 山姥切国広 参騎出陣 〜八百八町膝栗毛〜」のメンバーで参加させてもらいます。この3振りでしか表現できないパフォーマンスが絶対にあると思っているので、それを形にしてネルフェスでもしっかりとお届けできればと思います。そしてネルフェスには刀ミュにそこまで詳しくなかったり、観たことがなかったりする方も多く来場されるかと思うので、そういった方々にも刀ミュの楽しさ・熱さ・すごさをお届けしたいです。

今牧

僕は新テニミュを代表して出演させていただきますが、更にたくさんの人に新テニミュを知ってもらえるように、そして愛されるようにどんどんどんどんテニミュ・新テニミュの魅力を伝えられたらいいなと思っています。そして僕自身が他の作品の魅力にたくさん気付きたいなっていう思いもあるので、自分が出ていないときはお客さん気分で楽しみたいです！ 一緒に盛り上がりましょう！

これまでにご出演されたネルケ制作作品の中で、印象に残っている役や作品はありますか？ また、ご共演された作品での思い出や印象的なエピソードがあれば教えてください。

赤澤

たくさんありますが、今日矢田ちゃんと会うのがすごく久々で。本当にテニミュ（ミュージカル『テニスの王子様』）ぶりかな？ というぐらい、プライベートではオンラインで話をしていましたが、直接会うのは久しぶりです。

10年ぶりくらいでしょうか？

矢田

はい、実はそうなんです。

赤澤

なので矢田ちゃんと取材って聞いた時に、やはりテニミュの（芥川）慈郎と不二くんがぱっと頭に浮かびました。実際に共演していたのは氷帝公演（ミュージカル『テニスの王子様』全国大会 青学(せいがく)vs氷帝）とドリライ（ミュージカル『テニスの王子様』10周年記念コンサート Dream Live 2013、ミュージカル『テニスの王子様』コンサート Dream Live 2014）か…、なんかずっと一緒にいた気がするんだけどな…。

矢田

やっぱりテニミュの時の印象は強いからじゃない？

赤澤

確かに！ 急にお友達がいっぱいできるもんね！
（一同笑い）

赤澤

駆け出しの頃に一気にこの世界に友達がたくさんできるのは本当に嬉しいです。何かの役というより、出会いが印象に残っているのかもしれないですね。ネルケさんの作品は出会いの場だなと思います。
デビュー当時は粗相できないと思って気を遣うこともある中で、同世代の出演者がいる作品が多いので、「思いっきりやってこいよ！」という機会を与えてくれるというか。もちろんお仕事ですし厳しいこともありますが、もう一度学生になれたような、特別な時間でした。

矢田

長く続いている作品だと共演者も友達ばかりになるので、「早く稽古場に行きたい！」と思うのは結構みんな共感してくれると思います。学生時代って自分のクラスの教室に入る時と、他のクラスの教室に入る時はどこか雰囲気が違うなと感じるじゃないですか。テニミュの稽古場とか楽屋って同じ感じじゃない？

赤澤

確かに。

矢田

例えば、青学(せいがく)は自分のクラスで、氷帝は違うクラス、みたいな…。

赤澤

学校は一緒だけど、クラスが違う感じだよね。笑

矢田

そう！ テニミュ以外だと、舞台『魔法使いの約束』（まほステ）が印象的です。僕は2.5次元ミュージカルから少し離れていた時期がありましたが、久しぶりに出演したのがまほステでした。やっぱり（2.5次元ミュージカルは）楽しいな、と強く感じた作品ですね。ネルケさんのつくる作品はエンターテインメントをずっと手掛けられているだけあって、演者としても楽しみながら出演できるなと思います。

お二人は10年前の『ネルフェス2014』にもご出演されていました。当時の思い出や印象に残っている出来事はありますか？

矢田

許斐（剛）先生が歌ってたのは『ネルフェス2014』？

赤澤

歌ってた！

矢田

かなり印象的でした！ 普段はなかなか見られないですもんね。

赤澤

それこそ武道館で赤ちゃんを演じる（『ママと僕たち』）こともなかなかないですけどね！笑

矢田

僕は本編に出演する前に『ネルフェス2014』で赤ちゃんを演じたので、映像を見返すとまだ赤ちゃんになり切れていない感じがありましたね。今もう一回赤ちゃんやりたいわ〜！

赤澤

思い返すと本当に面白い舞台だったな。僕の『ネルフェス2014』の思い出は、生後9か月の赤ちゃんを演じていたことです。笑

矢田

（取材風に）武道館の舞台に立たれたんですね。何をされたんですか？

赤澤

赤ちゃんをやっていました。
（一同笑い）

最後に、『ネルフェス2024』に出演されるにあたっての意気込みをお聞かせください。

赤澤

こうやって取材をしていただいているということは、僕たちが引っ張っていかないといけないんですよ！

矢田

どうやらね！

赤澤

そして夏といえば、（MANKAI STAGE『A3!』の）夏組の夏だと僕は毎年思っています。「夏祭り」がテーマのイベントとのことなので、めちゃくちゃ盛り上げられるように、お祭りになるように頑張りたいと思います。

矢田

僕は舞台『魔法使いの約束』を背負って出演させていただきます。まほステは世界観がすごくしっかりしているので、まほステとはこういうものだよ、と魅力を伝えて、その世界観を楽しんでいただけるような時間にしたいと思っています。クオリティの高いものをお見せできればなと思っておりますので、ぜひお楽しみに！